問1高齢者への運動指導において、転倒予防の観点から特に重視すべきトレーニング要素はどれか。
- aバランス能力と下肢筋力の向上
- b最大筋力を高める高重量1RM測定
- c息を止めて行う等尺性運動
- d可動域を超えた強い静的ストレッチ
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正解:a. バランス能力と下肢筋力の向上
高齢者の転倒の主因は下肢筋力低下とバランス機能の低下であり、ガイドラインではバランストレーニングと下肢の筋力強化が転倒予防に有効とされる。高重量の最大筋力測定や息こらえ(バルサルバ)は循環器系への負担が大きく、安全側の配慮として避けるべきである。
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問2妊娠中の運動指導で、一般に避けるべきとされる姿勢・動作はどれか。
- a水中での有酸素運動
- b妊娠中期以降の仰臥位を長く続ける運動
- c立位での軽いウォーキング
- d座位でのレジスタンス運動
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正解:b. 妊娠中期以降の仰臥位を長く続ける運動
妊娠中期以降は増大した子宮が下大静脈を圧迫し、仰臥位を長時間続けると静脈還流が低下して仰臥位低血圧症候群を招くおそれがある。そのため標準的ガイドラインでは妊娠中期以降の長時間の仰臥位運動は避け、立位・座位・水中など負担の少ない方法が推奨される。
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問3妊娠中の運動強度のモニタリングとして適切な方法はどれか。
- a息を止めて腹圧を高める
- b会話ができないほどの強度を維持する
- c最大心拍数の95%を目標にする
- d自覚的運動強度でややきつい程度
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正解:d. 自覚的運動強度でややきつい程度
妊娠中は心拍数が変動しやすく目標心拍数だけでは強度判定が難しいため、自覚的運動強度(RPE)や会話可能な範囲(トークテスト)で中等度に管理するのが標準的である。過度な高強度やバルサルバ法による腹圧上昇は避け、無理のない範囲で継続することが望ましい。
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問4子ども・思春期のレジスタンストレーニングに関する標準的な考え方はどれか。
- a正しいフォームと適切な監督下であれば安全かつ有益である
- b骨端線を損傷するため一切行ってはならない
- c成人と同じ高重量・低回数を推奨する
- d筋力向上は不可能なので持久走のみ行う
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正解:a. 正しいフォームと適切な監督下であれば安全かつ有益である
かつては子どもの筋力トレーニングは危険とされたが、現在は適切な指導・監督と正しいフォーム、適切な負荷設定のもとで安全かつ有益とされている。重要なのは最大重量への挑戦ではなく技術習得であり、過度な高重量や無監督での実施は避けるべきである。
この問題のページ:子どものレジスタンストレーニング →
問5高血圧を有する人への運動指導で適切な配慮はどれか。
- a降圧薬の有無は確認しなくてよい
- b動的な有酸素運動を中心とし、過度な息こらえを避ける
- c息を止めて行う高強度の等尺性運動を中心にする
- dウォームアップやクールダウンは省略する
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正解:b. 動的な有酸素運動を中心とし、過度な息こらえを避ける
高血圧者では息こらえ(バルサルバ法)による急激な血圧上昇を避ける必要があり、ウォーキングなどの動的有酸素運動が中心に推奨される。十分なウォームアップ・クールダウンで急な血圧変動を防ぎ、服薬状況の確認も安全管理上重要である。
この問題のページ:高血圧者への運動指導配慮 →
問6インスリンや経口血糖降下薬を使用している2型糖尿病の人への運動指導で、特に注意すべきリスクはどれか。
- a運動誘発性の低血糖
- b運動による視力の即時喪失
- c運動による骨密度低下
- d運動による筋肥大の抑制
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正解:a. 運動誘発性の低血糖
インスリンやスルホニル尿素薬などを使用している場合、運動により血糖がさらに低下して低血糖(ふるえ・冷汗・めまい等)を起こすリスクがある。運動前後の血糖確認、補食の準備、空腹時の高強度運動を避けるなどの配慮が標準的なガイドラインで推奨される。
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問7肥満者への運動プログラム設計として最も適切な初期方針はどれか。
- a低〜中強度から漸進的に開始する
- b食事制限のみで運動は不要とする
- c体重が減るまで水分摂取を制限する
- dいきなり高強度の連続走を毎日課す
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正解:a. 低〜中強度から漸進的に開始する
肥満者は体重負荷による関節への負担や心血管系リスクが高いため、ウォーキングや水中運動など低〜中強度で衝撃の少ない運動から始め、徐々に量・強度を漸進させるのが安全である。脱水を招く水分制限や過度な高強度の即時導入は不適切である。
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問8運動制限のある人やリスクの高い対象者を指導する前に、トレーナーが行うべき標準的な手順はどれか。
- aリスクがある場合でもトレーナーが診断を下す
- b本人の自己申告だけで全リスクを判断する
- cスクリーニングを行い、医師の許可を確認する
- d問診や健康状態の確認をせず即座に運動を始める
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正解:c. スクリーニングを行い、医師の許可を確認する
指導開始前の健康状態スクリーニング(問診票やPAR-Qなど)はリスク層別化の基本であり、ハイリスク者には医師のメディカルクリアランスを確認するのが標準的手順である。トレーナーは医療的な診断を行う立場にはなく、必要に応じて医療職へ照会する職業倫理が求められる。
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問9高齢者への運動処方で、米国スポーツ医学会などのガイドラインが推奨する内容として適切なのはどれか。
- a柔軟性運動とバランス運動は不要
- b週1回のみの高強度運動で十分
- c関節痛があっても休まず毎日同じ運動を続ける
- d有酸素・筋力・柔軟性・バランスを組み合わせる
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正解:d. 有酸素・筋力・柔軟性・バランスを組み合わせる
高齢者向けの標準的ガイドラインでは、有酸素運動・筋力(レジスタンス)運動・柔軟性運動・バランス運動を組み合わせた包括的プログラムが推奨されている。これにより心肺機能、筋量、可動性、転倒予防がバランスよく図られ、痛みや体調に応じた調整も重要である。
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問10産後の運動再開に関する標準的な考え方はどれか。
- a分娩翌日から出産前と同じ強度に戻す
- b骨盤底筋のことは無視してよい
- c痛みや出血があっても運動を継続すべきである
- d医療者の助言をふまえ、段階的に再開する
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正解:d. 医療者の助言をふまえ、段階的に再開する
産後は身体の回復状況に個人差が大きいため、医療者の確認と本人の体調をふまえ、低強度から徐々に再開するのが安全な標準的アプローチである。骨盤底筋の回復への配慮や、痛み・異常な出血があれば中止して受診する判断も重要である。
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問11運動中の対象者に胸痛・強いめまい・冷汗などの症状が現れた場合、トレーナーがとるべき対応はどれか。
- a直ちに運動を中止させ、必要に応じて医療機関へつなぐ
- b本人に我慢を促して強度を上げる
- c自分で薬を処方して様子を見る
- d症状を無視して予定どおり運動を続けさせる
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正解:a. 直ちに運動を中止させ、必要に応じて医療機関へつなぐ
胸痛・強いめまい・冷汗などは心血管系イベントを含む重大な警告サインであり、運動を直ちに中止し、状況に応じて救急対応・医療機関への連絡を行うのが標準的な安全管理である。トレーナーが診断・投薬を行うことは職務範囲を超え、許されない。
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問12喘息など運動誘発性の気道症状を持つ人への配慮として適切なのはどれか。
- aウォームアップは省略し急に高強度から始める
- b冷たく乾燥した空気の中で長時間の高強度運動を勧める
- c発作時もそのまま運動を継続させる
- d十分なウォームアップを行い、吸入薬を携帯させる
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正解:d. 十分なウォームアップを行い、吸入薬を携帯させる
運動誘発性喘息(気管支れん縮)の予防には、段階的なウォームアップと、医師から処方された吸入薬を本人が携帯・使用できる準備が有効とされる。冷たく乾燥した空気での激しい運動は誘発因子となりやすく、発作時には運動を中止して対応することが安全管理上重要である。
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問13高齢者に対するレジスタンストレーニングの一般的な配慮として、最も適切なものはどれか。
- a関節への負担を抑え、低〜中強度から徐々に開始する
- b若年者と同じ高重量・低反復を最初から行わせる
- cバランス能力低下のリスクがあるため運動は完全に避ける
- d最大筋力測定(1RM)を毎セッションで実施する
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正解:a. 関節への負担を抑え、低〜中強度から徐々に開始する
高齢者では加齢に伴う筋量・筋力低下(サルコペニア)や関節・骨の脆弱性があるため、低〜中強度から徐々に負荷を上げ、フォームや可動域、バランスに配慮する。レジスタンストレーニング自体は転倒予防やADL維持に有益であり、避けるのではなく適切に処方することが標準的見解である。
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問14妊娠中の運動について、一般的に推奨される指針として最も適切なものはどれか。
- a競技レベルの高強度インターバルを毎日行うべきである
- b合併症がなければ中強度の有酸素運動を継続できる
- c水分補給は不要で、体温が上がる環境での運動を推奨する
- d妊娠中はいかなる運動も中止すべきである
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正解:b. 合併症がなければ中強度の有酸素運動を継続できる
合併症のない妊婦では、医師の許可のもと中強度の有酸素運動を継続することが推奨される。妊娠中期以降の長時間の仰臥位は静脈還流を妨げる恐れがあり、転倒や腹部への衝撃リスクが高い種目、過度な体温上昇や脱水は避けるのが標準的な配慮である。
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問15高血圧のクライアントへのレジスタンストレーニング指導で、避けるべき行為として最も適切なものはどれか。
- a息を吐きながら挙上するなど呼吸を継続させる
- b息を止めていきむバルサルバ法を繰り返す
- c中強度・適切な反復回数で行わせる
- d運動前後に血圧や体調を確認する
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正解:b. 息を止めていきむバルサルバ法を繰り返す
息を止めていきむバルサルバ法は胸腔内圧を上げ、血圧を急激に上昇させるため、高血圧者では避けるべきである。挙上時に息を吐くなど呼吸を止めない指導と、中強度での実施、運動前後のモニタリングが安全管理の基本となる。
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問161型糖尿病のクライアントが運動を行う際の配慮として、最も適切なものはどれか。
- a低血糖は起こらないため血糖測定は不要である
- b口渇や倦怠感があっても運動を継続させる
- cインスリンを使用しているので運動は禁止である
- d運動前後に血糖を確認し、補食を用意しておく
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正解:d. 運動前後に血糖を確認し、補食を用意しておく
インスリン使用者では運動により血糖が低下し、運動中や運動後に低血糖(ハイポグリセミア)を起こすリスクがある。運動前後の血糖確認と、低血糖時に速やかに摂取できる糖分の準備が安全管理上重要であり、適切に管理すれば運動は有益である。
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問17肥満のクライアントに対する運動プログラム設計の配慮として、最も適切なものはどれか。
- a体重が重いほど運動リスクはないと考える
- b低衝撃の有酸素運動から始め、無理のない強度で継続を重視する
- c短期間で大幅な減量を狙い、いきなり高強度ジャンプ系を多用する
- d食事や生活習慣は無視して運動量だけを最大化する
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正解:b. 低衝撃の有酸素運動から始め、無理のない強度で継続を重視する
肥満者は体重負荷により膝・腰など下肢関節への負担が大きいため、ウォーキングや水中運動など低衝撃種目から始め、継続できる強度設定が重要である。長期的な体重管理には運動と食事・生活習慣の両面のアプローチが標準的とされる。
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問18小児・思春期のトレーニング指導における配慮として、最も適切なものはどれか。
- a成長期は骨が強いので過負荷でも問題ない
- b競技特化のため一つの動作のみを反復させる
- c多様な動きを重視し、過度な高負荷を避ける
- d成人と同じ最大挙上記録の更新を主目的とする
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正解:c. 多様な動きを重視し、過度な高負荷を避ける
小児・思春期では成長軟骨(骨端線)など発育途上の組織への配慮が必要で、適切な監督と正しいフォームのもと、低負荷・多様な動きや遊び要素を取り入れることが推奨される。過度な高負荷や一つの動作への偏りは障害リスクを高めるため避ける。
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問19運動誘発性気管支収縮(運動誘発喘息)のあるクライアントへの配慮として、最も適切なものはどれか。
- a喘息があるため運動は一切行わせない
- bウォームアップを行い、吸入薬を準備する
- c症状が出ても運動を中断せず続けさせる
- dウォームアップは喘息を誘発するため省略する
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正解:b. ウォームアップを行い、吸入薬を準備する
運動誘発性気管支収縮では、段階的な十分なウォームアップで発作を起こしにくくし、医師から処方された吸入薬を携行することが推奨される。冷たく乾燥した空気は誘因となりやすく、症状出現時は運動を中止して対応するのが標準的な配慮である。
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問20骨粗鬆症のあるクライアントへの運動指導で、特に避けるべき動作として最も適切なものはどれか。
- aバランス能力を高めるエクササイズ
- b脊柱を強く屈曲・回旋させる動作
- c正しい姿勢での自重スクワット
- d適切な荷重のかかるウォーキング
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正解:b. 脊柱を強く屈曲・回旋させる動作
骨粗鬆症では骨が脆弱なため、脊柱を強く前屈させる動作や急激なねじり、転倒は骨折(特に椎体や大腿骨)のリスクを高める。一方で適度な荷重運動やバランストレーニングは骨と転倒予防に有益であり、種目選択での配慮が重要となる。
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問21腰痛(慢性的な非特異的腰痛)のあるクライアントへの一般的な運動指導として、最も適切なものはどれか。
- a痛みがあるため完全に安静にし運動を避ける
- b強い痛みを我慢して高負荷のデッドリフトを反復させる
- c体幹を安定させる運動を痛みの範囲内で段階的に行う
- d腰のストレッチのみを行い筋力強化は一切しない
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正解:c. 体幹を安定させる運動を痛みの範囲内で段階的に行う
慢性的な非特異的腰痛では、長期の安静よりも体幹の安定性や柔軟性を高める適度な運動が回復と再発予防に有益とされる。痛みの範囲内で段階的に進め、強い痛みを伴う高負荷は避けるのが標準的な配慮である。
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問22関節炎(変形性関節症など)のあるクライアントへの運動指導の配慮として、最も適切なものはどれか。
- a関節への衝撃が少ない運動を選んで行う
- b片側の関節のみを集中的に酷使する
- c関節に痛みがあるので運動は完全に避ける
- d炎症が強いときほど高強度で動かすべきである
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正解:a. 関節への衝撃が少ない運動を選んで行う
変形性関節症などでは、水中運動や自転車など関節への衝撃が少ない種目を選び、痛みや炎症の強い急性期は無理をしない配慮が必要である。適度な運動は関節周囲筋を維持し機能を保つのに有益であり、完全な不活動はかえって機能低下を招く。
この問題のページ:変形性関節症への運動配慮 →
問23心疾患のリスクがある、または医師から運動制限を受けているクライアントに対し、トレーナーがとるべき最も適切な対応はどれか。
- a胸痛を訴えても気のせいとして運動を継続させる
- b資格範囲を超えて診断や薬の指示を行う
- c自己判断で高強度プログラムを組む
- d医師の許可を確認し、その範囲内で運動を行う
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正解:d. 医師の許可を確認し、その範囲内で運動を行う
心疾患リスクのある対象では、運動開始前に医師のメディカルクリアランスを得て、その指示範囲内でプログラムを提供することが職業倫理・安全管理上不可欠である。胸痛など警告症状が出た場合は直ちに中止し、トレーナーは診断や投薬といった業務範囲外の行為を行ってはならない。
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問24妊娠中・産後など特別な集団の指導において、トレーナーが守るべき職業上の境界(スコープ・オブ・プラクティス)として最も適切なものはどれか。
- aクライアントの症状に対して市販薬やサプリの服用を指示する
- b医学的診断や治療方針を自ら決定して指導する
- c資格範囲内で運動指導を行い、医学的判断は医師に委ねる
- d医師の指示を無視して独自のリハビリ計画を実施する
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正解:c. 資格範囲内で運動指導を行い、医学的判断は医師に委ねる
パーソナルトレーナーは運動指導の専門職であり、診断・治療・投薬といった医療行為は資格範囲外である。特別な集団では医学的判断が必要な場面が多く、適切に医師など他の専門職へ照会・連携することが職業倫理と安全確保の基本である。
この問題のページ:特別集団指導でのスコープ・オブ・プラクティス →
問25更年期(閉経前後)の女性に対する運動指導で、特に重視すべき効果はどれか。
- a柔軟性運動を一切行わず関節を固定する
- b荷重運動・筋力トレーニングによる骨量維持
- c発汗を避けるため運動強度を可能な限り低くする
- d筋力トレーニングを禁止し有酸素運動のみに限定する
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正解:b. 荷重運動・筋力トレーニングによる骨量維持
閉経に伴うエストロゲン低下は骨量減少(骨粗鬆症リスク)を高めるため、荷重運動やレジスタンストレーニングによる骨量維持・転倒予防が重要です。筋力トレーニングはむしろ推奨され、禁止する必要はありません。
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問26成長期の若年アスリート(子ども)へのレジスタンストレーニングに関する標準的見解として正しいものはどれか。
- a適切な指導と漸進的負荷のもとであれば安全かつ有益である
- b筋肥大を最大化するため毎日限界まで追い込むべきである
- c成長板を傷めるため筋力トレーニングは一切禁忌である
- d成人と同じ最大1RMの高重量測定を頻繁に行うべきである
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正解:a. 適切な指導と漸進的負荷のもとであれば安全かつ有益である
適切な監督・正しいフォーム・漸進的負荷を守れば、子どものレジスタンストレーニングは安全で筋力や運動能力の向上に有益とされています。一方で、無監督の高重量1RM測定や過度な反復は障害リスクを高めるため避けるべきです。
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問27肥満者に運動を開始させる際、関節への負担(整形外科的ストレス)を軽減する配慮として最も適切なものはどれか。
- a水中運動や自転車など非荷重・低衝撃種目を行う
- b関節を保護するため運動を完全に避ける
- cジャンプを多用した高衝撃トレーニングを優先する
- d必ず長距離ランニングから開始する
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正解:a. 水中運動や自転車など非荷重・低衝撃種目を行う
肥満者は体重負荷が膝・足関節などにかかりやすいため、水中運動や自転車など非荷重・低衝撃の種目で関節ストレスを抑えつつ運動量を確保するのが標準的です。運動そのものを避けるのではなく、衝撃の少ない方法を選ぶのが適切です。
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問28車椅子利用者など下肢に障がいのある人の運動指導を始めるにあたり、最も適切な初期対応はどれか。
- a障がいがあるため運動は危険なので原則中止を勧める
- b医療情報を確認せず一般成人と同一のプログラムを適用する
- c本人の意向に関わらず最大強度から開始する
- d禁忌事項や医師の許可を確認し、上肢中心の安全な種目から個別化する
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正解:d. 禁忌事項や医師の許可を確認し、上肢中心の安全な種目から個別化する
障がい者の運動指導では、医学的禁忌や主治医の許可を確認し、残存機能(上肢など)を活かして個別化することが基本です。安全に配慮しつつ運動参加を支援する姿勢が求められ、一律に運動を控えさせるのは不適切です。
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問29サルコペニア(加齢性筋肉減少)の予防・改善に最も有効とされる運動はどれか。
- a安静を中心とした生活
- b漸進的レジスタンス(筋力)トレーニング
- cストレッチングのみ
- d低強度の有酸素運動のみで筋力刺激は与えない
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正解:b. 漸進的レジスタンス(筋力)トレーニング
サルコペニアに対しては漸進的なレジスタンストレーニングが筋量・筋力の維持改善に最も効果的とされ、適切なたんぱく質摂取との併用が推奨されます。ストレッチや有酸素運動だけでは筋へのアナボリック刺激が不十分です。
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問30高齢者に運動を指導することで期待できる認知機能・健康への効果として、標準的に支持されるものはどれか。
- aバランス運動は高齢者には不要である
- b運動は認知機能とは無関係である
- c定期的な身体活動は認知機能の維持や転倒予防に寄与する
- d高齢者は運動するほど認知症リスクが高まる
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正解:c. 定期的な身体活動は認知機能の維持や転倒予防に寄与する
定期的な身体活動は高齢者の認知機能維持や気分の改善、転倒予防に寄与すると広く認められています。特にバランストレーニングは転倒・骨折予防の観点から高齢者に重要なプログラム要素です。
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問31暑熱環境下で高齢者が運動する際の注意点として最も適切なものはどれか。
- a高齢者は若年者より体温調節能力が高いので特別な配慮は不要
- b発汗を促すため厚着で運動させる
- c口渇を感じてから初めて水分をとれば十分である
- d体温調節能力が低下しやすいため、こまめな水分補給を行う
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正解:d. 体温調節能力が低下しやすいため、こまめな水分補給を行う
高齢者は発汗・体温調節能力や口渇感が低下しやすく、脱水や熱中症のリスクが高まります。のどの渇きを感じる前からのこまめな水分補給、涼しい時間帯・環境の選択など、暑熱対策が重要です。
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問32妊娠中の女性に対する運動指導の標準的な配慮として正しいものはどれか。
- a体温を上げるため高温多湿環境を選んで運動する
- b妊娠中はいかなる運動も避けるべきである
- c医師の許可のもと、仰臥位での長時間運動を避ける
- d腹圧を最大限高めるバルサルバ呼吸を積極的に用いる
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正解:c. 医師の許可のもと、仰臥位での長時間運動を避ける
合併症のない妊婦は医師の許可のもと適度な運動が推奨されますが、妊娠中期以降の長時間の仰臥位姿勢、転倒・腹部接触リスクの高い種目、過度な体温上昇は避けます。強い努責(バルサルバ)も血圧変動を招くため控えるのが標準です。
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問33高血圧者へのレジスタンストレーニング指導で、血圧の急上昇を防ぐために最も重要な指導はどれか。
- a息を止めて力む(バルサルバ法)よう徹底させる
- b有酸素運動は禁忌なので一切行わせない
- c挙上時に息を吐くなど呼吸を止めない指導を行う
- d可能な限り最大重量で1回挙上を繰り返す
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正解:c. 挙上時に息を吐くなど呼吸を止めない指導を行う
高血圧者では息を止めて力むバルサルバ法により血圧が急激に上昇するため、挙上時に息を吐くなど呼吸を止めない指導が重要です。中強度の有酸素運動はむしろ血圧管理に有益で、禁忌ではありません。
この問題のページ:高血圧者の呼吸法指導 →
問342型糖尿病者が運動を行う際の安全管理として最も適切なものはどれか。
- a空腹時に高強度運動を毎回行わせる
- b運動前後の血糖や体調確認は不要である
- c足の感覚低下があっても素足で運動させる
- d低血糖の兆候や対処を理解させておく
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正解:d. 低血糖の兆候や対処を理解させておく
糖尿病者では運動に伴う低血糖のリスクがあるため、兆候(冷汗・震え・めまい等)や対処法を理解させ、血糖や補食に配慮することが重要です。末梢神経障害がある場合は足の保護のため適切な靴を用い、フットケアにも注意します。
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問35変形性関節症(膝など)を有する人への運動指導として最も適切なものはどれか。
- a痛みを我慢して高衝撃運動を続けさせる
- b関節を動かさず完全に安静にする
- c深い全可動域のスクワットを高重量で反復させる
- d関節周囲筋の強化と低衝撃の運動を行う
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正解:d. 関節周囲筋の強化と低衝撃の運動を行う
変形性関節症では関節周囲筋(大腿四頭筋など)の強化が関節を保護し症状軽減に役立ち、水中運動や自転車など低衝撃種目が推奨されます。完全な安静はかえって筋力低下を招き、痛みを伴う高衝撃・過負荷は避けるべきです。
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問36特別な集団(疾患・障がいなど)のクライアントを指導する際の、トレーナーとしての職業倫理・専門性の範囲(スコープ・オブ・プラクティス)に関する正しい姿勢はどれか。
- aリスクのある集団は知識不足でも自己判断のみで指導を進める
- bクライアントの病歴は確認せず一律のプログラムで対応する
- c医師の診断や治療行為もトレーナーが自由に行ってよい
- d自分の専門範囲を理解し、必要に応じて医師など専門職へ照会・連携する
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正解:d. 自分の専門範囲を理解し、必要に応じて医師など専門職へ照会・連携する
トレーナーには自らの専門範囲(スコープ・オブ・プラクティス)を理解し、診断・治療など医療行為は行わず、必要時に医師など専門職へ照会・連携する職業倫理が求められます。特別な集団では事前のメディカルチェックや病歴確認が安全指導の前提です。
この問題のページ:特別集団指導のスコープ・オブ・プラクティス →